古事記と言霊

古事記と言霊 備忘録② チイキミシリヒニ

 

チイキミシリヒニ

↑の八音が、ウウ・アワ・オヲ・エヱの母音・半母音の宇宙に影響し、噛み合わせる働きをするのが、八つの音で父音と呼ぶ。

この八音は二音一組の四組となっている。宗教では「橋」などで例えられる。易では八卦。

エホバの虹 創世記九章

父音は、ひらめく火花のようなもの

 

【言霊 チ】宇比地邇(ウヒヂニ)の神

ウイジニの「宇」は、「いえ」を表し、人間の心の家を表す。時空を超越しているので、宇宙全体と等しい。

邇=近

宇宙全体が、そのまま現象となって現れ出ようとする力動韻となる。

例、「当たって砕けろ」

全身全霊を以って、事に当たろうとする瞬時の人間の創造意志の力動のこと。

 

【言霊イ】妹須比智邇 (イモスイヂニ)の神

このイは、アイウエオのイではなく、ヤイユエヨのイ。

「現われ出て来た動きの持続する働きの韻」の働き。

妹の字は、ウイヂニの神と妹背、陰陽・作用反作用の関係にあることを示している。そのため、言霊イは、「現れて出て来た動きの持続する働きの韻

決心して飛び降りるときが、言霊チ、飛び降りてからが、言霊イ

【言霊 キ・ミ】角杙(ツノグイ)の神、妹活杙(イモイクグイ)の神

天与の判断力や知恵はしばしば、剣や杖で表現される。

角を出すように、自分の方に引き寄せる働きの力が、父韻の言霊キ

それとは反対に、自らの判断力によって、世の中の数々の物に結びつこうとする力動が言霊ミ。例えば、手づる、物づる、金づる、人づるに結びつこうとする政治家気質。政治力。

【言霊シ・リ】 意富斗能地(オホトノヂ)、妹大斗乃弁(オホトノベ)

オホトノヂ → 大きな識別の働きが土台となるように鎮まること。心が中心に向かって静まり、収まる働きの韻。

オホトノヘ →人間の識別の力(斗)が心の宇宙の広がりに向かって発展伸長していく力動。

シ・リのらせん図

【言霊ヒ・ニ】於母蛇琉(オモダル)、妹阿夜訶志古泥(イモアヤカシコネ)

オモダルは日本書紀では、面足尊(おもたるのみこと)と書いてある。そこからもわかるように、表面(面)に完成する韻となる。

人間が目の前で起こっていることを的確に把握できず、悩む場合がある。それが、とある瞬間に事情を呑み込み、どういうことなのか頭に思い描ける瞬間がある。それが言葉としての表現が心の表面に完成する働きの韻が、言霊ヒ。

言霊ニ → 心の内面を表す。言葉による「分かった」という晴れやかさが発生した、と同時に心の中心に、次の事態に発生する根っことなるものが、何か知れないが煮詰まり成っていること。

言霊ニについての、解説は今一歩よくわからないが、言霊ヒの「分かった」の反作用的に起こるもののようだ。

小笠原氏 山腰氏

チ 創造   陽出力

イ 繁栄   飛至力

キ 収納   陰掻力

ミ 整理   旋回力

シ 調和   透刺力

リ 滲透   螺旋力

ヒ 開顕   開発力

ニ 成熟   吸引力

 

ワイウエオのイ=ヰ(ひらがな、ゐ)